或いはこんなスクールライフ
気を取り直す。

「で…いきなりで申し訳ないんだけど、今日からこのクラスに新しい仲間が加わります」

私は隣に立つ男子生徒の背中を軽く押した。

「転校生のガルル君よ。色々事情があって学園の事や社会生活には不慣れだと思うけど…クラスの皆でフォローして、仲良くしてあげてね?」

ガルル君の肩にポンと手を置く。

見上げてくる、頭一つ小さなガルル君に、私は軽くウインクして見せた。

「ガルル君、クラスの皆に自己紹介してあげて?」

促してあげると、彼は教壇からクラスメイト達を見る。

そして。

「…フン」

自己紹介も挨拶もせず、鼻を鳴らしてツイとそっぽを向いた。

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