或いはこんなスクールライフ
一通りの説明を終え、生徒達が理解したのを確認する。

何とか無事にホームルームも終了。

…って、いけないいけない。

まだ担任としての務めの、ほんの一つが終わっただけじゃないのっ。

安心するのは早いわよ、サユミ。

安堵しかけた自分に喝を入れ直し、私は教室を出て行こうとする。

これから前任の担任の先生が退院されるまでの間、この2-Fをきっちりと問題なく預からなきゃ。

気分も引き締めて、教壇を降りた直後。

「きゃあっ!」

鋭い悲鳴に思わず振り向いた。

見れば、先程席に着いたばかりのガルル君が、隣の席のラビさんを突き飛ばした所だった。

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