或いはこんなスクールライフ
突然女子生徒に暴力を振るったガルル君。

教室は騒然となる。

…背筋が凍りつくような鋭い眼差し、獣そのものを彷彿とさせる牙を覗かせ、ガルル君は立ち上がって、突き飛ばされて床に跪くラビさんを悠然と見下ろしていた。

「こっ、こらっ!」

私は思わずラビさんの元へと駆け寄る。

「どうしたの一体!ダメじゃない、暴力なんて!」

跪いたラビさんを助け起こす。

「色々クラスの事説明してたら…ガルル君が急に…」

腰でも打ちつけたのだろうか。

顔を苦痛にしかめながら、ラビさんが呟いた。

そんな彼女の言い分などどこ吹く風。

「フン」

ガルル君は鼻を鳴らし。

「お前、うるさい」

吐き捨てるように言ってのけた。

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