或いはこんなスクールライフ
本人が扉の向こう側で聞いているのも知らないで、男子生徒達が好き勝手に騒いでいる。

と。

「ふっふっふ、わかってないなお前達」

「何だよ斑鳩、その意味ありげな笑いは?」

「サユミちゃんの真骨頂は授業中のスーツ姿じゃないんだな…お前ら、サユミちゃんが顧問している騎士部の練習を見学した事あるか?もう鼻血ものだぜ?」

「え、まじ?」

「ああ。部活中はサユミちゃんも甲冑姿に着替えるんだけど、その甲冑が…上半身は重装備の鎧なんだけど、腰から下は前垂れだけでさぁ…腰のくびれもヒップラインも美脚も丸分かりなんだぜ!ありゃ思春期の男子生徒を挑発してるとしか思えん!」

斑鳩君の言葉で、教室内の男子生徒達が騒然となる。

その横で。

「やーん、男子サイテー」

「斑鳩君、フケツです…」

女子生徒達がブーイングの声を上げた。

「や、ちょ…待てよ、りりむん!確かに教師の中ではサユミちゃんが一番だけど、女子生徒の中でりりむんに敵う子はいないぜ?」

「調子いいぞ斑鳩ぁっ!」

< 3 / 186 >

この作品をシェア

pagetop