或いはこんなスクールライフ
あまりにも横暴なガルル君の言葉。

その言葉に憤ったのが。

「おい、お前!」

近くの席にいた白虎君だった。

ガルル君よりも30センチは高い身長で、彼の事を見下ろしながら肩を掴む。

「何だその言い草は!転校早々態度でけぇんじゃねぇのか?」

教室に来て早々、さしたる理由もなくクラスメイトに暴力を振るわれたのだ。

白虎君の言い分にも頷ける。

しかしそんな白虎君の手を。

「!!」

ガルル君はバチン!と音高く跳ね除けた。

まずい。

反射的に止めようとしたが、時既に遅し。

「この野郎!」

白虎君は反撃に転じていた。

彼は素手での格闘戦スキルを習得する徒手空拳部に所属している。

跳ね除けられた手とは反対の拳で、ガルル君の顔面にしなるような裏拳!

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