或いはこんなスクールライフ
幸い、重傷を負うほどの高い威力のある雷ではない。

それでも白虎君は、雷によって全身が麻痺して動けなくなってしまった。

高い体力、想像を絶する耐久力、そして雷のブレスまで。

まるで魔物そのものだ。

生徒達は、この人間離れしたガルル君の姿に戦慄する。

「とどめ、刺す!」

だけどガルル君はここまでやっても飽き足らず、既に倒れて戦闘不能になっている斑鳩君と白虎君に更に攻撃を加えようとする!

「いけない!」

私は咄嗟に、床に落ちている斑鳩君の刀を拾い上げた。

こう見えても私は騎士部の顧問も務めている。

日本刀と西洋剣では勝手が違うけど、この際贅沢は言ってられない。

何よりこれ以上は、斑鳩君と白虎君の命に関わる!

「やめなさい、ガルル君!」

加撃に転じようとするガルル君に対して、私は刀を振り下ろす!

「!」

直撃寸前にこれに気づいたガルル君もまた、敏捷な動きで私の剣を回避した!

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