或いはこんなスクールライフ
クルクルッと空中で素早く回転し、ガルル君は床の上に着地する。

先程と同じ四つん這いでの着地。

すぐに前傾姿勢で身を低くし、狼が臨戦態勢に入るかの如く牙を剥き出しにする。

獣性を露わにしたガルル君の表情に、私は身が竦み上がるような感覚を覚えた。

とても人間とは思えない。

これが、千獣の樹海で魔物と共に生存してきたガルル君の本性…!

「がぁあぁぁっ!」

十分に全身のバネを利用して、まるで弾丸が撃ち出されるようなスピードで突進してくるガルル君。

二足歩行では到底実現不可能なほどの初速!

私はそんなガルル君をギリギリまで引き付け、接近と同時に峰打ちで刀を振るった!

峰とはいえ、至近距離からの大上段。

さしものガルル君も回避しきれず、額に私の斬撃をまともに食らう!

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