或いはこんなスクールライフ

『捕縛魔法』

風紀委員が一般の校則違反者を一時的に拘束する際に行使する魔法。

とはいえ、その拘束力は絶大であり、白虎君や斑鳩君といった戦闘スキルに秀でた生徒ですら、この魔法にかかれば身動きが取れなくなったという。

「！」

何が起こったのかわからない様子のガルル君の足元から発生した光の帯が、彼の腕を、足を、胴を厳重に拘束する！

「とりあえず動きを封じさせてもらいます。言い分は風紀委員会本部で聞かせてもらいましょうか」

たやすくガルル君の動きを掌握し、汗一つかかずに風紀委員としての任務を終了させるミーシャさん。

この学園の生徒としては、トップクラスの魔法の腕を持つというのも頷ける。

しかし、今しがたガルル君と剣を交えた私にはわかるのだ。

あの程度の捕縛魔法で動きを封じられるほど、ガルル君の潜在能力は弱くないと…！