或いはこんなスクールライフ
ダン!と。

床が抜けてしまうのではないかと思うほど、ガルル君は強く踏ん張りを効かせる。

「?…無駄ですよ?物理的な力では、捕縛魔法の拘束を解く事はできません。体力を消耗するばかりです」

自らの魔法に絶対の自信を持っているのか、抵抗を見せるガルル君に対しても、ミーシャさんはうろたえる事はない。

忠告までする余裕を見せつける。

だがそんな忠告さえ無視して、ガルル君は自らを縛り付ける光の帯を全身の力で引っ張る。

ピンと張りつめる光の帯。

かなりの伸縮性を持つのだろうが、心なしかその伸縮力に限界が見えるような気がする。

「お、お止めなさい…そのままでは貴方の体が痛みますよ?」

滅茶苦茶な抵抗を見せるガルル君に、ミーシャさんも僅かに声を抑揚させる。

その声すらも無視して。

「うぅぅぅ…がああああああああああああ!」

遂にガルル君は、捕縛魔法による全身の拘束を、物理的な力だけで引きちぎった!

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