或いはこんなスクールライフ
ミーシャさんが驚愕に目を見開く。

無理もない。

『魔法>物理力』

これがこの世界の常識だ。

例外もあるにはあるが、基本的に物理力は魔法には敵わず、対魔法戦闘には魔法行使者のサポートが必要不可欠と考えられている。

それをガルル君は、純粋な身体能力だけで捕縛魔法の拘束を解いてしまった。

「いや…違うな」

ガルル君の能力に言葉を失っていたミーシャさんの背後で声がした。

「千獣の樹海で彼と一戦交えた僕にはわかる…彼には魔法抵抗力があるんだ。一部の上級の魔物が持っているような、生まれながらの魔法に対する抗体がね」

そう語ったのは、下平アルベルト学園長。

この騒ぎを聞き付けて、わざわざ教室まで出向いて下さったのだ。

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