或いはこんなスクールライフ
「アルベルト…!」

学園長の姿を見とめたガルル君が歯噛みする。

今のところ、唯一ガルル君に黒星をつけているただ一人の人物。

ガルル君にとっては目の上のタンコブである筈だ。

「ガルル…サユミ先生の言う事には従うように、僕は命じた筈だ。君は自分より強い者には従うんじゃなかったのかい?」

「うるさい!」

苛立ちを隠す事なくガルル君は叫ぶ。

「俺、アルベルト以外には負けてない!アルベルト以外の言う事聞かない!それから…」

その身を支配する憤りに任せて、ガルル君は学園長に襲い掛かる!

「ここでアルベルト倒す!もうアルベルトの言う事も聞かない!」

牙を剥き、爪を立て、凶暴な形相で。

彼はハンドポケットのままの学園長に飛び掛かる!

「やれやれ…仕方ないね…」

にもかかわらず、学園長は極めて緩慢に右手だけをポケットから出し、サングラスを外した。

「樹海の時と同様のお仕置きが必要かな?」

そこから覗いたのは、瑠璃色に輝く学園長の瞳…!

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