或いはこんなスクールライフ
その学園長の瞳に、並の魔法使い数百人分の魔力が蓄積されているのは、魔法を行使できない私にも一目でわかった。

その魔力を込めた瞳で、学園長はガルル君に『眼(がん)』を威掛ける!

…不良生徒が、『ガンを飛ばす』という言葉を使う事がある。

睨み付ける事を指す言葉だが、あれは学園長が今やって見せた『眼』が語源とされている。

凝縮された魔力を蓄積した瞳で相手を睨み付ける事により、呪文詠唱をしなくても、相手に強い衝撃を与える。

その衝撃は生半可な魔法よりも効果的で、強い魔法抵抗力を持つガルル君のような存在でさえも。

「が…あ…!」

一撃の下に行動不能に陥らせる事ができる。

あまりに強力な戦闘スキルの為、学園長は普段からサングラスをかけ、自らの瞳を隠しているのだ。

これが瞳術『魔眼』。

樹海でもガルル君との勝負の決め手となった、学園長の奥の手だった。

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