或いはこんなスクールライフ
学園長は相変わらずのハンドポケットで、実に穏やかな笑みを湛えて私とミーシャさんを見比べる。
「僕もミーシャの意見に賛成だ。校則違反者に特例など適用していたらキリがない。ただ…」
彼は申し訳なさそうに頬を掻いた。
「今回無理を言ってガルルをサユミ先生に預けたのは僕だ。そして学園にガルルを連れてきたのも僕だ。『勝負に負けたら僕の言う事を聞く』、そんな子供の約束みたいな理由で、ほぼ強制的にね。それなのに、ガルルに学園の校則を強いるというのは、いささか強引なような気もする」
「う…」
学園長の言葉に、ミーシャさんの勢いが少々殺された。
「で、では、ガルルの処遇は一体どうしろと仰るのです?」
「僕が退学」
学園長の言葉に、私もミーシャさんもギョッとする。
「…という訳には流石にいかないけれど、一ヶ月間学園内のトイレ掃除は僕が全て引き受けるっていうのはどうだい?違反の重さに対して軽すぎるかな?」
「も、もう…っ」
ミーシャさんは困ったように、尖った耳をヘナッとしおれさせてしまった。
「わかりましたわっ、ガルルの処遇は学園長先生にお任せしますっ…全く…学園長先生も甘いんですからっ…」
「僕もミーシャの意見に賛成だ。校則違反者に特例など適用していたらキリがない。ただ…」
彼は申し訳なさそうに頬を掻いた。
「今回無理を言ってガルルをサユミ先生に預けたのは僕だ。そして学園にガルルを連れてきたのも僕だ。『勝負に負けたら僕の言う事を聞く』、そんな子供の約束みたいな理由で、ほぼ強制的にね。それなのに、ガルルに学園の校則を強いるというのは、いささか強引なような気もする」
「う…」
学園長の言葉に、ミーシャさんの勢いが少々殺された。
「で、では、ガルルの処遇は一体どうしろと仰るのです?」
「僕が退学」
学園長の言葉に、私もミーシャさんもギョッとする。
「…という訳には流石にいかないけれど、一ヶ月間学園内のトイレ掃除は僕が全て引き受けるっていうのはどうだい?違反の重さに対して軽すぎるかな?」
「も、もう…っ」
ミーシャさんは困ったように、尖った耳をヘナッとしおれさせてしまった。
「わかりましたわっ、ガルルの処遇は学園長先生にお任せしますっ…全く…学園長先生も甘いんですからっ…」