或いはこんなスクールライフ
だけどこの天空宮学園は、そんな殺伐とした自然界の掟とは無縁の平和な学園だ。

『力こそ全て』みたいな考え方は、天空宮学園の教育方針に大きく反する。

…ガルル君は、心根は本当に素直で純真無垢な少年だ。

出来れば千獣の樹海で培ってきたような精神は捨てて、この学園でごくごく普通の男の子として生活して欲しい。

「なあ何でだサユミ?白虎、ラビに意見されて何で怒らない?」

心底不思議そうな顔をして、私に問いかけてくるガルル君。

「そうねぇ…」

何と言えばガルル君にわかってもらえるだろう。

私は顎に人差し指を当てた。

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