或いはこんなスクールライフ
わかったような、わからないような。

そんな顔をして立っているガルル君。

…私は溜息をついて苦笑い。

いきなり理解しろというのも無理な話かもしれない。

いいのだ。

この学園で、クラスメイト達と過ごしながら、少しずつ色々な事を覚え、理解していけばいい。

「あの…お話し中ですか?」

私とガルル君に、女子生徒が声をかけてきた。

リリムさんだ。

「あら、何かしらリリムさん?」

「あの…」

世界的に名の知れた歌姫だというのに、リリムさんは極めて控え目に、おずおずと申し訳なさそうに言う。

「実は…ガルル君の歓迎会をしようって皆が言ってるんです。明日は土曜日で休みだし、そろそろ夏も本番だし、この後放課後、皆で天空宮の海岸に集まって、材料持ち寄ってバーベキューでもしようって…」

そこまで言った後、リリムさんはガルル君の顔色を窺うようにして。

「ガルル君は…強制参加…だそうです…」

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