或いはこんなスクールライフ
リリムさん、そして私。

二人揃ってガルル君の反応を見る。

ガルル君から見れば、リリムさんは力のない『弱い者』。

弱者に強制などされたのは、ガルル君は初めての筈だ。

朝のホームルームの時みたいに、大暴れし始めるだろうか?

気が気でないクラスメイト達。

しかしガルル君は。

「強制…うん、わかった」

コクコクと頷いて快諾する。

「わあっ!来てくれるんですか?」

リリムさんの表情が、パアッと明るく晴れ渡った。

「うん。行く。だって」

ガルル君は私の顔をチラリと見て。

「これ、俺と皆の『絆』」

そう言ってニカッと笑った。

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