或いはこんなスクールライフ
ガルル君は給水塔からピョンと飛び降り、私の所に駆け寄ってくる。

「ごめんサユミ、起こしたか?俺の遠吠えうるさかったか?」

ちょっと困惑したように私を見上げるガルル君。

「え…あ…うん…あ…あんまり騒いだら駄目…かな」

何だかたどたどしい返事を返し、私は少し彼から目をそらす。

だって…ガルル君ったら急に大人びた顔するんだもの…。

そんな私の気も知らないで。

「よし、俺、そろそろ寝る」

ガルル君は私の脇を通り過ぎて、屋上の鉄扉から部屋へと戻っていった。

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