大切なもの
別れ
僕がこのお家の子どもになって
三年がたった。
僕はスクスク育ち、
立つとママより背は大きくなっていた。
毎日同じ生活が続いていた。
檻の中では味わえない幸せな生活。
毎日ママとパパと過ごした。
優しい二人に囲まれて幸せな生活が続いた。
でも…
ある日を境にママの元気がなくなっていった。
毎日朝と夕方にいく散歩も一回に減り、
起きてくる時間も遅い時が増えてきた。
毎日作っていた食事も週数回に減っていった。
僕は外に出るとお腹が痛くなって、
すぐに疲れるから、散歩は一回でも充分だった。
だけど、
ママが遅く起きてくると僕はそれまで1人でいないといけないので
とっても寂しいんだ。
でも、わがままは言えない。
最近ママの顔色が物凄く悪いから。
僕は『大丈夫?』って毎日聞くけど、
辛そうな顔で『大丈夫。大丈夫』って言うだけ。
家でも寝ている時間が増えた。
パパはママを心配して
『病院に行ってこい』
と言っていたけれど
ママはいつも決まって
『大丈夫だから心配しないで』
と言っていた。
ママも多分僕と一緒で注射が嫌いなんだろう。
行きたくないのはわかるけど、
どんどん痩せていくママを見て心配になった。
『ママ、病院に行こう。僕も注射我慢できたから、大丈夫だよ』
ある日僕は我慢できずにそういった。
ママは
『心配してくれてるの?病院行ってくるからね』
そう言って出かけて行った。
その夜、帰りの遅いママを待っていると
ママより先にパパが帰ってきた。
三年がたった。
僕はスクスク育ち、
立つとママより背は大きくなっていた。
毎日同じ生活が続いていた。
檻の中では味わえない幸せな生活。
毎日ママとパパと過ごした。
優しい二人に囲まれて幸せな生活が続いた。
でも…
ある日を境にママの元気がなくなっていった。
毎日朝と夕方にいく散歩も一回に減り、
起きてくる時間も遅い時が増えてきた。
毎日作っていた食事も週数回に減っていった。
僕は外に出るとお腹が痛くなって、
すぐに疲れるから、散歩は一回でも充分だった。
だけど、
ママが遅く起きてくると僕はそれまで1人でいないといけないので
とっても寂しいんだ。
でも、わがままは言えない。
最近ママの顔色が物凄く悪いから。
僕は『大丈夫?』って毎日聞くけど、
辛そうな顔で『大丈夫。大丈夫』って言うだけ。
家でも寝ている時間が増えた。
パパはママを心配して
『病院に行ってこい』
と言っていたけれど
ママはいつも決まって
『大丈夫だから心配しないで』
と言っていた。
ママも多分僕と一緒で注射が嫌いなんだろう。
行きたくないのはわかるけど、
どんどん痩せていくママを見て心配になった。
『ママ、病院に行こう。僕も注射我慢できたから、大丈夫だよ』
ある日僕は我慢できずにそういった。
ママは
『心配してくれてるの?病院行ってくるからね』
そう言って出かけて行った。
その夜、帰りの遅いママを待っていると
ママより先にパパが帰ってきた。