《完》シークレットコードにご用心
ビクッとするあたしを
完全に無視して、みんなが
小太郎に注目する。


「―――どうだった?」


全員を代表して尋ねた
伊織に、小太郎は力無く
首を横に振って言った。


「すいません……ダメでした。

最後の最後でブロックが
解除できなくて……」


「――そうか。

でもまぁ、最初にしては
上出来だ。

もちろん痕跡を残したりは
してないよな?」


「それは大丈夫ッス!

ちゃんと消したんで、
向こうは侵入されたこと
すら気づかないはずッス」



…………痕跡?


侵入?



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