《完》シークレットコードにご用心
あたしは丸めたノートで
ポカッと小太郎の頭を叩く。


現実に戻ってきた小太郎は、


「痛いッス……部長(涙)」


「今はあんたの熱弁を
聞いてる時じゃないの。

とにかく、今回だけは
ポリシー捨ててでも、
やるしかないんだってば。

コタだって廃部はイヤでしょ!?」


「当たり前です!」


「じゃあ、やるわよ。

どーしてもって
言うんだったら、
実地調査はあたしが
ひとりでやるから。

――いいわね?」


あたしの有無を言わせぬ
眼光に、とうとう小太郎も
観念したように
首を縦に振った。
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