《完》シークレットコードにご用心
ベッドにあぐらをかいて
ボリボリ頭をかきながら、
ダルそうな声で話す山口さん。


どうやらあんまシャキッと
した人ではないみたい。


それにやっぱり、度重なる
取材にウンザリしてる
感じが見てとれた。


「たいしたことを聞く
つもりはありません。

お答え頂ける範囲で
けっこうですので」


「はぁ、そーですか」


気の抜けた声で返事した
山口さんに、緋月は続けて
話し出す。


「それにしても
とんでもない事件ですよね。

僕もバイクに乗るんで、
人事とは思えなくて」


―――へ? バイクに乗る?
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