《完》シークレットコードにご用心
イヤ、だって――

緋月のやつ、いったい
何言ってんのよ?


車体がどうこうなんて
わけわかんないこと言って
山口さんだってビックリ……。



―――ところが。



あたしが見上げた
山口さんは、さっきまでの
ダルそうな態度はどこへやら。


ベッドの上に立ち上がらん
ばかりに腰を浮かせて、
キラキラと瞳を輝かせてた。


そして――…。


「そうっ、そーなんすよっ!!」


グッと緋月に身を乗り出す
山口さん。


「何が一番ムカつくって、
まさにそれなんですよね!

まぁ保険入ってたから
修理はできたけど、
直ればいいってもんじゃねーし!

マジ犯人見つかったら
頭ぶん殴ってやりたいっすよ!!」
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