《完》シークレットコードにご用心
誰一人嫌がることも怪しむ
こともなく、ベラベラ
しゃべってくれちゃう。



あたしと光琉の
出る幕なんてなかった。


光琉は最初からそのつもり
だったのか、呑気な顔して
その場にいるだけ。


あたしは途中からは
メモ役に徹してた。



「ん? 『あれ』って?」


あたしとは真逆の軽やかな
声で聞き返してくる緋月。


「よくもまぁ、あんな口の
うまいことがベラベラ
言えるわね。

しかも、相手によって全く
言うこと違ってて……

なんか別の人、
見てるみたいだった……」


「アハハ。

だって色々教えて
もらうには、まず相手の
懐に入るのが先決だからね」
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