《完》シークレットコードにご用心
うなだれるあたしの肩に、
ポンと手が置かれる。

緋月だ。


彼はあたしをいたわる、
天使のような優しい
笑顔でほほ笑んで、


「大丈夫。美羽の持ってる
ジャーナリスト魂が
あれば、キミにもちゃんと
できるようになるよ。

僕はそう信じてる」


「ひ、緋月……!」


うっ……思わず目が
ウルウルしちゃうわ。


緋月ってやっぱ、見た目
通り優しいイイヤツ……。



……だけど、そんな
あたしの思いは、ものの
数秒で裏切られることになった。


「――とゆーわけで。

明日からは、美羽も一人で
聞き込み調査に回ってね。

あ、言っとくけど“何も
聞き出せませんでした”は
通用しないから」
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