《完》シークレットコードにご用心
目の前に座る小太郎に、
思わずそんなイヤミっぽい
声をかけてしまう。


けど小太郎は作業に集中
してるせいか、上の空の
返事しか返ってこなかった。


代わりにその隣に
座ってた藍が反論する。


「あのねー、こっちだって
大変なんだよ?

最後のセキュリティ
プロトコルがどーしても
わかんなくて、相当アタマ
使ってんだから!」


「プロトコル? 何それ?」


「何って――セキュリティ
構成してるシステム
みたいなもんだよ」


「ふぅん……」


そういえばたしかに藍も、
コンピュータ関係っぽい
分厚い本を手にしてる。


サポートって言うだけ
あって、ちゃんと一緒に
調べたりしてるんだ。
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