《完》シークレットコードにご用心
あたしは観念して、興味
深そうに見つめるESCODEの
メンバーに、ゆっくりと
話し出す。


「そうだよ。

あたしとコタ以外に、
ホントはもう一人いんの。

けど、幽霊部員だから。

ここにもほとんど、顔出さない」


「へー。そうなんだ。

幽霊って、どーして?」


「去年先輩が引退した後、
あたし一人になっちゃったのよ。

それで、名前借りたの」


「あーそっか。

うちはたしか、部として
認められる最低人数は
二人以上だっけか」


光琉の確認にあたしは頷いて、


「そっ。

結局次の年でコタが入って
来たんだけど、そのコの
名前も一応残ってんの」
< 205 / 530 >

この作品をシェア

pagetop