《完》シークレットコードにご用心
今まで無言でカタカタ
やり続けてたくせに、
こんな時に限って小太郎が
口を挟んでくる。


あーもーっ、間の悪いコねっ!

名前とか、わざわざ
言わなくていいのにっ。


「萌々香?

幽霊部員さんは女のコなんだ。


残念だねー。

体が弱くなければ、一緒に
僕達の手伝いしてもらえた
かもしれないのに――…」


本当に残念そうな緋月の
声に―――藍の、小さな
金切り声が重なった。


「ヒッ。ゆ、幽霊っ!」


「あ? 幽霊、じゃなくて
幽霊部員、だろ。

何ごっちゃにしてんだよ」


ケケケと笑う光琉を
遮って、藍はもう一度、


「違う!

ホントに幽霊なんだよっ!

後ろ、後ろっ!!!」
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