《完》シークレットコードにご用心
あんぐりと口を開けて顔を
見合わせる、光琉とあたし。


「どうやら幽霊じゃない
みたいだね……」


あたしとドアの方を交互に
見て、緋月も渇いた笑みを
浮かべた。


「えーと……」


あたしは言葉を探しつつ、
再びドアに目をやる。



そこには……10センチほど
開いたすき間に顔を押し
当てるようにして、ジッと
こっちをうかがう人物。


長い黒髪は二つにわけて
両サイドで三つ編み。
前髪もかなり長い。

そして、ビン底ではない
けど、太い黒ブチの四角い
ダサいメガネ。


それだけなら、昭和の
雰囲気漂うダサい女子高生
なんだろうけど……

問題はその顔。
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