《完》シークレットコードにご用心
「ホッ。

よかったッスね、萌々香さん!

大丈夫、萌々香さんの分も
自分と部長が頑張るッス!!」


今日はすっかりハイ
テンションな小太郎が、
張り切った声をあげた。


あたしも友達をムリヤリ
巻き込まないで済んだ
ことに、心から安堵する。


「ね、萌々香。

そーゆーことだから、
萌々香は何も気にしなくて
いいからね?」


「う、うん………」



言葉を交わすあたし達の背後で。



「―――今はまだ、な――……」



伊織が、そう小さく
つぶやいてたことなんて、
その時のあたしには
知るよしもなかった……。





     ☆☆☆☆☆



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