《完》シークレットコードにご用心
すぐに諦めて帰る気に
なれなかったあたしは、
ビルの前の物陰で、何か
異変はないかと
見張ってたんだけど――…。



待っててよかった。


季節は10月下旬。

おまけに今日は曇ってて、
けっこう寒い。


体冷やして張り込んだ
努力も、二人が来て
くれれば報われるってもの。




そうして、さらに40分ほど
そこで待った結果――…。


神様ありがとう!


本当に、あたしの努力は
報われた。


目をこらしてた駅の方向の
道に、見慣れた制服姿が
二人、やってきた。
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