《完》シークレットコードにご用心
きっと時間にして1秒もない。

――本当に、一瞬。


けどその一瞬後、状況は
一変してた。



あたしの隣にいたはずの
光琉が、いつの間にか
移動してて。


あたしの目の前で、鳥の
ように優雅な動きで、長く
伸びた足を地上におろしてる。


そのすぐ傍らには、手首を
押さえてうずくまるカイン。


(………え、銃はっ!?)


さっきまでカインが
構えてたはずの銃が
その手にない。


キョロキョロと周囲を
見渡したあたしの目に
映ったのは――…


……藍が上空に向けて
広げた掌に、ポスッと
落ちてきた拳銃だった。



「――ナイスコントロール♪」


ニコッとほほ笑んで
光琉にウインクする藍。
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