《完》シークレットコードにご用心
「ほぼ、な。

まぁ伊織に報告して最終
判断になるけど、今回は
伊織も同意見なんじゃね?」


光琉はそう話をまとめると
首の後ろで両手を組んで、


「てなわけで、帰ろーぜ。


ったく、もう夕方だよ。

腹減るっつーの」


「よく言うよ。

今日だってイチバン
しゃべってたのは
ボクでしょ〜っ?」


藍がジトッとした目で
光琉をにらんだ、その時。


静かだった路地の角に、
急に人の気配がした。


3人ほぼ同時にその方角を
見ると、突き当たりの
曲がり角からザッと姿を
現す、数人の人影――。


「………………!?」


ライブハウスから、あえて
人通りのない狭い道を
選んで走ってきた。
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