《完》シークレットコードにご用心
だから今いるここも、
両脇をコンクリート塀に
囲まれた、狭い裏道。


さっきまで人ひとり
見なかったのに……

今そこには1,2…4人の
人がいて――しかも、
あたし達をにらんでる――…?


「マジかよ……。

まさか追っ手が来るとはな」


光琉がその人達をキツい
視線で見つめたまま言った。


「追っ手っ?? 

ウソッ、なんで!?」


「オレが知るかっ。

けどあの目つきと風貌……
他にありえねーだろ!」


……たしかにその人達――
4人の男は、角から出て
くると同時に、まっすぐに
こっちをにらんできた。


偶然会ったとかじゃなく、
まるで最初からここに
いるのがわかってた
かのような目で。
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