《完》シークレットコードにご用心
サラリと、いかにも自然な
口調で説明してのける伊織。


そうだ。

伊織の言う通り、緋月と
光琉も本当に手続きして、
今では正真正銘の新聞部員。


表向きの理由としては、
ちっともおかしくない。



……けど、渋谷さんは
それでは納得できない
みたいだった。


細めの形のいい眉を
少しだけひそめて、


「チームワークはいいんですが。

確認したかったのは、西条
先生のこともあるんです」


「私のこと?」


「はい。

ではそういう理由で、
放課後は部室で過ごされる
ことが多いようですが。

その間保健室が無人になる
ことは気にならないんですか?」
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