《完》シークレットコードにご用心
だって学校は、伊織の身の
上を知ってる理事長の
命令で動いてるんだもん。


理事長が『伊織のしたい
ようにさせろ』って言う
なら、学園長だって教頭
だって、逆らえるわけがない。


だからもし生徒会がこんな
こと議題にしてたら、
ほっとくわけがない……。



――案の定。


渋谷さんは覚悟を決めた
ように大きく息をついて、
こう言った。


「……違います。

今日は、自分の個人的な
判断で来ました。


正直、僕は予算の件の
時から、あなた達には
納得がいっていないから」



……ちょっとビックリ。


わかってたことだけど、
渋谷さんがこんなふうに
ハッキリ口に出すとは
思わなかったな。
< 336 / 530 >

この作品をシェア

pagetop