《完》シークレットコードにご用心
ム……。

当然のごとくうちの制服
着てここにいるくせに、
こんな時だけそーきますか。


ったく、ホント調子いいヤツ


席に戻ってきた藍に、
イヤミのひとつでも言って
やろうとしたんだけど……。


それは、いつにない真剣な
声で遮られてしまった。


「緋月。

……さっきの、どう思った?」


「え?」


急に名前を呼ばれた
緋月が、キョトンとして
声の主――光琉を見る。


光琉は答えを急かすように
もう一度、


「会長の態度だよ。

なんか、お前がおかしいと
思うとことか、なかったか?」


「――どうした、光琉?」
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