《完》シークレットコードにご用心
ビックリして注がれた
全員の視線を受けて――
光琉は意を決したように、
力のこもった声で話し出す……。


「――わかった。

どーしようか迷ってた
けど、話すことにする」


……迷ってた?


もしかして、さっきまで
様子おかしかったのって
――そのせいなの?


全員がそう察したんだろう。

誰ひとり変な茶々を
いれたりしない。


光琉は神妙な顔で、話を続けた。


「こないだ……紫龍会の
奴らに、川沿いの道で
追いかけられたのあったろ。

あん時、対岸の道路を、
オレらと並走するみたいに
走ってる車があったんだよ」
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