《完》シークレットコードにご用心
光琉はロコツに顔をしかめて、


「つーか、そん時は別に
それほど気にとめて
なかったんだよ。

あくまで似てるって
思っただけだし。


藍の狙撃は見えてないに
しても、バタバタ倒れてく
バイクは向こうも見えただろ。

だから、単なるヤジウマが
見物してんだと思って……」


「……………」


伊織は何も言わなかった。


きっと、光琉の意見も
一理あるって思ったんだろう。


普段とは大違いの歯切れの
悪さで、光琉は話を続ける。



「けど、それから他の
怪しい奴あたっても、
なんの手がかりも出てこねーし。

真相わかんねーと、なんか
だんだん、やっぱあの車も
事件と関係あったんじゃ……
って気になってきてさ……」
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