《完》シークレットコードにご用心
「素性? 

そんなの学校の知り合いで
知ってる人いるかな……」


「出身中学がわかれば充分だ。

そこからはお決まりの
ルートがあるだろう」


質問を繰り返すあたしを
試すように、伊織が
こっちを見てる。

……自分で考えろ、ってのね。


あたしは必死で頭を回転させた。


(出身中学……出身……。

――あっ、わかった!)


「卒業名簿!!」


「―――正解だ」


伊織はニヤリと笑って、


「母校で名簿を見て、
自宅を調べる。

済んだら母校の教師、
区役所、それに自宅近辺の
聞き込みだ」


「なるほど……了解!」
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