《完》シークレットコードにご用心
そうしてあたし達が最初の
ターゲットに選んだのは、
3年で書記の本田さん。


副会長の塚原さんほどは
渋谷さんに近すぎず、
かと言って遠くもなく。


新聞部を疎まず怪しまず
話してくれそうな、
ちょうどいいポジションの人。


今日は生徒会の集まりが
ないのも、まだ教室にいる
はずなのも確認済だから、
すぐに本田さんは見つけられた。


窓際の席で、数人の友達と
頭を寄せて、何かしてる。


「あのー、本田さん……」


「あっ、これとか
超カワイクない?

うわー、ほしーっ!」


「ホントだぁ。

でもモモが着てるから
いいんだよね〜。

あたしの足じゃ、こんなの
絶対着れないって!」
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