《完》シークレットコードにご用心
――やっぱりね


こうなったら仕方ない。


あくまで取材のフリを押し
通して、渋谷さんには
伝わらないように、うまく
話をまとめるしかないわ。


あたしはこっそり光琉と
萌々香と頷き合って、
気を引き締めた。


「……取材? なんの?」


「ど、どうも! 実は――…」


さっきと同じ表向きの
説明を、風間クンにもする。


本田さんと同じ反応を期待
したけど……残念ながら、
そうはいかなかった。


聞き終えた風間クンは、
明らかに不快な顔をして、


「それで、本田さんは
どんなことを話したんです?」
< 366 / 530 >

この作品をシェア

pagetop