《完》シークレットコードにご用心
「え? まだたいしたこと
話してないよ。

家のこととか、趣味とか……」


“家”と聞いた時、
風間クンの頬がピクッと動いた。


そして風間クンは
まっすぐにあたしを見下ろして、


「小鳩さん。

俺は別に、その企画自体は
否定しない。

けど、人には踏み込んで
ほしくない場所って
いうのもあるだろ?」


「え――――?」


踏み込んでほしくない場所……?


「ど、どーゆーこと??」


聞き返すと、風間クンは
ちょっと言葉を濁しつつ、


「それは人によって違うけど。

プライベートな部分なら……
そういうのは誰だって、
持ってるじゃないか……」
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