《完》シークレットコードにご用心
たたみかけるようにそう
言って、もう広げてあった
資料をまとめ始めている。


どうやらつき合わされて
いたものの、本心は早く
帰りたかったらしい。


渋谷も諦めたように笑って、


「わかったよ。

じゃあ、続きはまた後日。

残ってくれてありがとう、航」


「いえいえ。

そんじゃー先に帰るわ。
お疲れ〜!」


手を振って部屋を出ていく
塚原を見送ってから、
渋谷は風間に向き直って、


「それじゃ……移動しようか?」


風間は少しだけ不思議に思った。


二人きりになったのだし、
ここで話せと言われると
思っていたからだ。
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