《完》シークレットコードにご用心
でもまぁ、拒む理由もない。


「……そーですね。

それじゃ、屋上にでも
行きますか」


そのまま二人はそろって
その棟の屋上に出た。


放課後の、もうだいぶ
遅い時間だ。

人影は皆無だった。



さすがに冷たい風に少し
肩をすくめつつ、渋谷が
切り出してくる。


「なんだい、話って?」


「えぇ。

ホントは言う気
なかったんだけど……

なんか色々考えてたら、
やっぱ言った方がいい
かなって気になってきて」


「………? だから何が??」


「――新聞部なんですけど。

あいつら、校内新聞で
渋谷さんのことを記事に
しようとしてるらしいんです」


「新聞部が、僕を―――!?」
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