《完》シークレットコードにご用心
渋谷はうつむいたまま、
押し殺した声でそう呟いていた。
それを見た風間は、彼を
安心させるように少し
語調を強めて、
「あ、でも、大丈夫です!
その――…
俺が、話したんです。
前に渋谷さんから
聞いたこと……」
「え―――…?」
渋谷はハッとしたように
顔をあげた。
その視線を受けて、風間は
さらにバツが悪そうに
なりながらも、
「……お父さんのこと
とか、昔のこととか。
あ、もちろん簡単に
だけですけど。
だから不用意に、“素顔”
だとか銘打って記事にして
欲しくないって」
押し殺した声でそう呟いていた。
それを見た風間は、彼を
安心させるように少し
語調を強めて、
「あ、でも、大丈夫です!
その――…
俺が、話したんです。
前に渋谷さんから
聞いたこと……」
「え―――…?」
渋谷はハッとしたように
顔をあげた。
その視線を受けて、風間は
さらにバツが悪そうに
なりながらも、
「……お父さんのこと
とか、昔のこととか。
あ、もちろん簡単に
だけですけど。
だから不用意に、“素顔”
だとか銘打って記事にして
欲しくないって」