《完》シークレットコードにご用心
そうして風間は、スッと
頭を下げた。


「すいません、勝手に話して。

取材で暴かれて、おもしろ
おかしくネタにされるのは
絶対イヤで……。


でも、よかれと思って
話したけど、後になったら
やっぱり他人の俺が話して
いいことじゃなかったと思って」


「―――それで、それを
報告して、謝るために
来たのか……?」


渋谷の問いかけに、風間は
無言のまま、目で答えた。


「……そうか。

わざわざありがとう。


もういいよ。
そんなに気にする必要はない」


「そうですか? でも――…」


「話したこともかまわない。

きっと幹人が話さなくても
いずれバレてたよ。

彼ら、思ってる以上に
優秀みたいだから」
< 394 / 530 >

この作品をシェア

pagetop