《完》シークレットコードにご用心
「屋上? こんな時間にか!?」


光琉がそう言うのはもっともだ。


暖かい季節ならいざ
しらず、もうけっこう寒い
季節の、しかも日の暮れ
かかってる時間。


こんな時間に屋上に出る
生徒なんて、普通きっと
ほとんどいない。


そう思ってたから、今まで
考えつきもしなかった。


でも、校舎内をこれだけ
探していないんだ。


何かの理由で屋上にいる
可能性も、充分ありえる……!


「とにかく行こう。

行けばハッキリする!」


あたし達はまた一斉に
駆け出した。


この西棟の屋上も入れる。


階段をさらにのぼって
屋上に出たけど、そこには
誰ひとりいなかった。
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