《完》シークレットコードにご用心
風間クンはカップを
ソーサーに戻すと、空いた
両手をギュッと膝の上で
握って、ポツリと言った――…。
「父を……
破滅させてやりたかった。
だから、自分が犯罪者に
なろうと思ったんだ……」
「え…………!?」
お父さんを――破滅させる?
思ってもみない物騒な
言葉に、あたしはヒヤッと
冷たい風が吹いたような
錯覚を覚える。
「父親って……あの風間
議員ッスよね?
衆議院議員の……」
「えっ?
もしかして風間大介議員!?
……の息子だったの、このコ!?」
小太郎の確認に、藍が
驚きの声をあげた。
……そっか。藍はうちの
生徒じゃないし、そこまで
知らないよね。
ソーサーに戻すと、空いた
両手をギュッと膝の上で
握って、ポツリと言った――…。
「父を……
破滅させてやりたかった。
だから、自分が犯罪者に
なろうと思ったんだ……」
「え…………!?」
お父さんを――破滅させる?
思ってもみない物騒な
言葉に、あたしはヒヤッと
冷たい風が吹いたような
錯覚を覚える。
「父親って……あの風間
議員ッスよね?
衆議院議員の……」
「えっ?
もしかして風間大介議員!?
……の息子だったの、このコ!?」
小太郎の確認に、藍が
驚きの声をあげた。
……そっか。藍はうちの
生徒じゃないし、そこまで
知らないよね。