《完》シークレットコードにご用心
そこまで話して、風間
クンは急に言葉を詰まらせた。
堪え切れなくなったのか、
押し殺した嗚咽が漏れ始める。
緋月がそんな風間クンを
いたわるように見ながら、
そっと問いかけた。
「風間のお母さんは――
たしか2年ほど前から
体調を崩されて、療養を
されてたんじゃ……?」
「そう……だよ。
体もだけど、精神もな。
ずっと無理をしてきたのが
たたったんだ」
「……………」
誰も何も言わなかった。
ていうか――あまりに
いたましくて、なんて
言っていいかわかんない。
きっと、ごく普通の家庭で
育ったあたしには、風間
クン達にかかってた重圧や
苦労は、本当の意味では
理解できないもの。
クンは急に言葉を詰まらせた。
堪え切れなくなったのか、
押し殺した嗚咽が漏れ始める。
緋月がそんな風間クンを
いたわるように見ながら、
そっと問いかけた。
「風間のお母さんは――
たしか2年ほど前から
体調を崩されて、療養を
されてたんじゃ……?」
「そう……だよ。
体もだけど、精神もな。
ずっと無理をしてきたのが
たたったんだ」
「……………」
誰も何も言わなかった。
ていうか――あまりに
いたましくて、なんて
言っていいかわかんない。
きっと、ごく普通の家庭で
育ったあたしには、風間
クン達にかかってた重圧や
苦労は、本当の意味では
理解できないもの。