《完》シークレットコードにご用心
でも正直なところ、膝は
ガクガクだ。


表面上はかろうじて強気を
保ってるけど――

あぁ、あたし今晩、
自分のベッドで寝れるかな。



けど、そんなあたしの耳に
飛び込んできたのは、
プッと吹き出す笑い声。


声の方向を見ると、
ソファに座ったまま、
緋月がお腹を抱えて笑ってた。


「あははっ。

キミ、けっこう面白いね!

あは……おかしっ……!」


―――?


なんで必死の虚勢でタンカ
切ったのに、こんな大笑い
されなきゃなんないの?


わけわかんないあたしに、
光琉が呆れた声で、


「お前、今ので全部聞いて
たの、思いっきりバレてるから」



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